LEVI’S® TRUCKER JACKET
3つのTYPEで辿る、その進化
1890年、ワークウェアとして誕生した一着のデニムジャケット。それは約130年の時を経て形を変えながら、いまや世界中のワードローブに欠かせない存在となりました。それが、リーバイス®のトラッカージャケットです。TYPE I、TYPE II、TYPE IIIの3つのモデルは単なるデザインの違いだけではなく、それぞれが誕生した時代の空気を映し出しながら、機能性やシルエット、細部のディテールに至るまで変化を重ねてきました。本ページでは、各TYPEの歴史や構造、ディテールの違いを掘り下げながら、トラッカージャケットの系譜を紐解いていきます。
1890年に誕生したTYPE Iは、リーバイス® 初のデニムジャケット「506XX」として登場しました。当時は炭鉱夫や労働者のためのワークウェアとして設計され、装飾性よりも耐久性と実用性が優先されています。左胸のシングルポケット、背面のシンチバックは、いずれも作業効率を高めるための機能的なディテールであり、デザインはあくまで合理性の延長にありました。短丈で身幅にゆとりを持たせたボックスシルエットも特徴のひとつ。ワイドパンツやストレートデニムとのバランスが取りやすく、その無駄を削ぎ落としたシンプルさが支持を集めています。流通数が限られており、ヴィンテージ市場でも希少性の高いモデルです。

左胸に1つだけ配置されたフラップポケットは、工具やタバコなどを収納するための実用的な仕様です。右胸にはポケットはなく、極めてミニマルな作りとなります。

背面中央には金属製のバックル付きストラップが配置されています。ワークウェアとして着用していた当時、フィット感を調整するために設けられた実用的なディテールとなり、後のモデルでは廃止されるため、TYPE Iならではの大きな特徴です。

無駄を削ぎ落とした直線的なカッティング。合理性を優先した設計で、ワークウェアらしい無骨さが際立ちます。さらに、生地が広がり可動域を確保するアクションプリーツを備えた機能的な仕様です。
1953年に登場したTYPE IIは、戦後の経済成長期に生まれました。ワークウェアでありながら、日常着としてのバランスも意識されたモデルとなり、両胸ポケット仕様へと進化し、左右対称のデザインとなりました。程よくゆとりのあるシルエットは、ヴィンテージ好きにも現代的なスタイルにも馴染みます。また、50年代特有の色落ちや生地感はヴィンテージ市場でも高く評価されており、完成度の高い過渡期モデルとしてコレクターからも支持を集めています。

TYPE Iからの最大の変更点は、フラップポケットが左右対称になったこと。収納力が向上し、デザインとしての完成度も高まりました。

シンチバックは廃止され、両脇のサイドアジャスターに変更。安全性とデザイン性を両立した仕様です。

TYPE Iよりもやや着丈が伸び、バランスが整いました。ワークとカジュアルの中間に位置するモデルです。
1961年に登場したTYPE IIIは、デニムが若者文化と結びつき始めた時代に誕生しました。身体に沿う立体裁断と、胸元のV字切り替えが特徴的なモデルです。シルエットはそれまでより細身になり、より洗練された印象へと変化しました。TYPE IIIが支持されている理由は、その完成されたデザインバランスにあります。スタイリングの汎用性も高く、細身のパンツからワイドパンツまで男女問わず着用できる普遍性があります。

左右対称のフラップポケットは、TYPE IIよりやや小ぶりになり、全体のシルエットに合わせて洗練された印象を与えます。

TYPE II同様にサイドアジャスターを採用。ただしTYPE IIIでは、よりコンパクトでミニマルな設計になり、後ろ姿は非常にすっきりとした印象になります。

平面は左右接ぎ仕様。ヨークは直線的ながらも、身頃全体はわずかに立体的なパターン。TYPE I・IIのようなボックスシルエットではなく、肩からウエストにかけて自然に沿う構造です。








