Levi’s#[sup ®] FROM THE ARCHIVES

LEVI’S®
FROM THE ARCHIVES
VOL.3

リーバイス®のアーカイブ室から :
Levi’s®パペットロデオと
ミニチュア501®ジーンズ

1989年に作られたLevi’s®のアーカイブ室は、ブランドの歴史を保存しながら、Levi’s®の過去といまを紡ぎ合わせる場所です。ここには服、カタログ、広告、アートなど、世界中から集めた貴重な史料が収められています。
アーカイブ室のディレクターであるトレーシー・パネックが、この部屋に詰まった様々な物語をご紹介します。

リーバイス®は1930年代にはカウボーイをマーケテイングのシンボルとして打ち出し、カウボーイやロデオライダーの間で人気となります。ロデオ競技のときに、遠くから見ても時もリーバイス®だと分かるようにつけられたのが、バックポケットのRedTabが付けられたのは有名な話。そんなロデオに関する、おそらく私たちが作った中で一番小さなリーバイス®501®のストーリーです。

1939年、湾をはさんだ2つの街、サンフランシスコとオークランドの間にある人工島のトレジャー・アイランドでゴールデンゲート国際博覧会が開催されました。博覧会のためにリーバイ・ストラウス社が作ったのが、カウボーイを讃える電気じかけのロデオです。その魅力的なショーは、会場にやってきた人たちの目を奪いました。

Levi's®パペットロデオと名づけられたこのアトラクションの主役は、モーターと磁石によって完全に自動で動く手彫りの木製人形です。カウボーイ人形は、アール・ソードや「歌うカウボーイ」と呼ばれたジーン・オートリーなど、当時人気だったロデオのスターたちをモデルにしています。そして一体一体すべてが、縫い目や銅製リベットといった細部まできちんと再現された、ミニチュアのリーバイス®501®ジーンズを穿いていました。

博覧会が終わると、Levi’s®パペットロデオは巨大なトラックに載せられてツアーに出ます。大都会から小さな街、そして学校へ。アメリカ西部のいたるところをめぐり、家族みんなで楽しめるエンターテイメントとして数多くの人たちを魅了しました。第二次大戦中は無料のショーの観客から700万ドル近い戦時公債を集めるのに貢献し、1950年代になる頃にはイリノイ州やインディアナ州といった東部の州にもはるばる出かけていきました。パペットロデオのトラックは10年間以上走り続けたあとに引退しましたが、2010年代に入ってからレストアして復活させることを目指すユタ州のコレクターが買い取りました。また1940年代のことのように、このパペットロデオトラックが走る日がくるかもしれません。